相国寺の概要
相国寺は、永徳二年(1382)に足利義満によって創建が計画された。
当初は春屋妙葩(しゅんおくみょうは)、義堂周信(ぎどうしゅうしん)を開山に招く予定だったが、二人はこれを固辞。
彼らの師である夢窓疎石を勧請開山として開創し、京都五山の第二位に列せられた。寺名は中国の大相国寺に由来。
義満の初願から10年が経過した明徳三年(1392)には伽藍が整ったが、火災で消失。
その後すぐ再建されるも、応仁の乱(1467 〜 1477)や天明の大火(1788)などで度重なる被害を受けた。
高さ109mあったという七重塔や慶長十四年(1609)に徳川家康が寄進した三門などは焼失してしまったが、慶長十年(1605)に豊臣秀頼が建立した法堂は当時のまま現存している。
開山堂は文化四年(1807)に桃山天皇の旧殿を拝領したもの。
相国寺の見どころ
法堂と鳴龍
相国寺の法堂は桃山時代の遺構で現存するものとしては最大規模を誇る。
無畏堂(むいどう)と称され仏殿も兼ねており、運慶作と伝わる釈迦如来像が安置されている。
天井には狩野光信筆「蟠龍図」が描かれており、鳴龍として名高い。
方丈の裏には筑山と谷川を表現した高低差のある枯山水庭園がある。
年に2回、春と秋に公開され、青もみじや紅葉が楽しめる。
開山堂 龍渕水の庭
夢窓疎石像を安置する開山堂の前庭は「龍渕水(りゅうえんすい)の庭」と呼ばれる。春は青もみじ、秋には紅葉が色を添える。
現在は枯山水のように見えるが、かつては外周を水が流れていた。この水は鴨川から御所に引かれた用水である。
美術品と承天閣美術館
相国寺では、円山応挙・応瑞の杉戸絵「芭蕉小狗子図」、加藤信清筆「法華観音像」などの美術品を鑑賞できる。
また境内には「承天閣美術館」という相国寺派の寺院の寺宝を展示する美術館もあり、伊藤若冲筆「鹿苑寺大書院障壁画」も常設展示されている。
座禅体験
相国寺では毎月第二、第四日曜日の朝9時から坐禅会「維摩会」を実施している。
予約は不要で志納金は100円以上を自主的に納付する。座禅会後には法話もある。
相国寺 写真撮影の注意事項
法堂内部など撮影不可の場所あり。
相国寺の混雑
春と秋の特別公開時はやや混雑する。
相国寺の御朱印
300円。
特別展の時期には伊藤若冲デザインの書き置き御朱印が授与されるときもある。
相国寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒602-8415 京都府京都市上京区相国寺門前町701( →地図でみる)
- →現在地から相国寺の経路を表示
- →京都駅から相国寺の経路を表示
電車 バス
- 地下鉄 烏丸線「今出川駅」徒歩5分
- 市バス(系統:51、59、急行102、201、203)「烏丸今出川」徒歩5分
駐車場
境内に無料の駐車場がある。
境内南側の門から入ると誘導してもらえる。
相国寺の基本情報
- 名前:しょうこくじ / shoukokuji
- 創建:1382年
- 山号:萬年山
- 開山 / 開基:夢窓疎石 / 足利義満
- 宗派:臨済宗相国寺派大本山
- 本尊:釈迦如来
- 公式情報:https://www.shokoku-ji.jp
- 観光エリア:御所・相国寺
- 住所:〒602-8415 京都府京都市上京区相国寺門前町701( →地図でみる)
- 電話:TEL:075-231-0301
- 受付時間:境内自由 / 10:00 ~ 16:00
- 拝観料:境内自由 / 春と秋の特別拝観800円
- 所要時間の目安:1時間