今熊野観音寺の概要
今熊野観音寺の創建年代に関しては諸説ある。
一説には弘法大師 空海が平安時代初期にこの地に草庵を建立したのにはじまるという。
本尊は空海が熊野権現から授かった観音像を胎内物として自ら彫刻した十一面観世音菩薩である。
嵯峨天皇の勅願を受けて伽藍が整備され、さらに藤原緒嗣(ふじわらのおつぐ)によって広大な寺域が造営された。
周囲は鳥辺野(とりべの、→六道珍皇寺も参照)と呼ばれ、古来より位の高い人々の葬送の地であったことから皇族からも篤く信仰され、また京都における熊野修験の中心地となったことから後白河上皇によって今熊野観音寺という寺号を賜った。
近くにある新熊野神社もこの時期の熊野信仰に基づいて後白河上皇が勧請した社である。
南北朝の戦乱や応仁の乱(1467 〜 1477)で焼失しており、現存する本堂は正徳二年(1712)の再建。
空海自らの彫刻とされる本尊の十一面観音は秘仏だが、脇には智証大師 円珍作という「不動明王像」、運慶作と伝わる「毘沙門天」が祀られている。
今熊野観音寺は現在も泉涌寺の塔頭寺院の一つとなっている。
今熊野観音寺の見どころ
ぼけ封じ観音
今熊野観音寺の大師堂前の観音像は「ぼけ封じ観音」として知られ、心身の健康を願う多くの参拝者が訪れる。
無料で楽しめる新緑・青もみじと紅葉
東山を切り開いて建立された境内はたくさんのもみじに覆われており、新緑・青もみじや紅葉の名所として知られている。
境内は無料で開放されており、お茶席からゆったりと四季の景色を楽しむことができる。
泉涌寺七福神 恵比須神
今熊野観音寺は泉涌寺七福神 恵比須神の札所となっており、特に毎年成人の日には多くの参拝者で賑わう。七福神めぐりの御朱印は成人の日以外の平時でも授与して頂ける。
今熊野観音寺 写真撮影の注意事項
本堂内部、仏像は撮影禁止。
今熊野観音寺の混雑
空いている日が多い。
紅葉シーズンと成人の日の七福神めぐりは混雑する。
今熊野観音寺の御朱印
今熊野観音寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒605-0977 京都府京都市東山区泉涌寺山内町32( →地図でみる)
- →現在地から今熊野観音寺の経路を表示
- →京都駅から今熊野観音寺の経路を表示
電車 バス
- JR線「東福寺駅」徒歩20分
- 京阪電車「東福寺駅」徒歩20分
- 市バス(系統:88、202、207、208)「泉涌寺道」徒歩15分
駐車場
無料の駐車場がある。
今熊野観音寺の基本情報
- 名前:いまくまのかんのんじ / imakumanokannonji
- 創建:806 〜 810年頃?
- 山号:新那智山
- 開山 / 開基:空海?
- 宗派: 真言宗
- 本尊:十一面観音
- 公式情報:http://www.kannon.jp
- 観光エリア:東寺・東福寺・伏見稲荷大社
- 住所:〒605-0977 京都府京都市東山区泉涌寺山内町32( →地図でみる)
- 電話:TEL:075-561-5511
- 受付時間:8:00 ~ 17:00
- 拝観料:境内自由
- 所要時間の目安:30分