善峯寺の概要
善峯寺は長元二年(1029)に恵心僧都(源信)の弟子 源算が建てたお堂にはじまるという。
長元七年(1034)後一条天皇から「良峯寺」の寺号を賜った。
天喜元年(1053)に源算がのちの後三条天皇の皇后の安産祈願をしたところ無事皇子(白河天皇)がお生まれなったことから、その功績を認められ伽藍が造営。
建久三年(1192)後鳥羽上皇から宸額が下賜され現在の寺名の「善峯寺」となる。
鎌倉時代には青蓮院門跡と関係を深め慈円、証空などの名僧や法親王が入寺して代々住職を務めた。
室町時代まで武家、皇室双方から崇敬され往時は五十以上の僧坊を抱えるなど隆盛したが、応仁の乱(1467 〜 1477)で焼失。
元禄年間(1688 〜 1704)に徳川綱吉の母 桂昌院の寄進を受けて再興され現在に至っている。
また善峯寺は西山三山の一つに数えられる。
善峯寺の見どころ
江戸時代に建立された建築物
善峯寺の広大な伽藍には現在も江戸時代に建立された建築物が数多く残っている。
元和七年(1621)に建てられた多宝塔は境内で一番古い建物で国指定の重要文化財。
樹齢六百年の遊龍松
善峯寺の境内にある全長37mの「遊龍松」は樹齢六百年を超えるといわれ、国の天然記念物に指定されている。
桂昌院の枝垂れ桜と桜あじさい苑
善峯寺には桂昌院が手植えしたと伝わる樹齢300年の枝垂れ桜のほか、彼岸桜、山桜、ぼたん桜など多くの品種があり桜の名所として知られている。
桜あじさい苑には山の斜面に桜が咲き誇る。
例年満開は京都市中心部よりやや遅め。
梅雨には色とりどりのアジサイが花を咲かせ、花の中の散策を楽しめる。
紅葉
山の斜面に造営された善峯寺の境内では、京都市中心部の人の手によって作られた庭園とは違った自然の紅葉景色を楽しめる。
本尊 千手観世音菩薩
善峯寺の本尊 千手観世音菩薩は平安時代に仁弘法師が彫刻したと伝わる秘仏。
かつて鷲尾寺という寺院に安置されていたが、夢の中でお告げを聞いた後朱雀天皇によって善峯寺に移され創建当初より篤く信仰されてきた。
令和三年(2021)までは毎年三が日と毎月第二日曜に御開帳が行われてきたが、令和四年(2022)以降は善峯寺開山一千年祈念の令和十年(2028)まで開帳は行われないことになった。
その他、境内には桂昌院ゆかりの「出世薬師如来」、健康や腰痛、神経痛に霊験あらたかな「釈迦如来」などがお祀りされている。
文殊寺宝館
善峯寺の宝物を収蔵する文殊寺宝館は毎年春と秋に特別公開される。入館に際し追加の拝観料は不要。
詳しい日程は公式サイトを参照。
ペットと一緒に参拝できるお寺
善峯寺は京都の観光寺院としては珍しく、マナーを守ればペット連れでの入山が認められている。
上記のとおり、桜、もみじ、アジサイなどの景色をペットと一緒に楽しむこともできる。お堂内部はペットは入れないので要注意。
善峯寺 写真撮影の注意事項
紅葉シーズンの休日は三脚禁止。
善峯寺の混雑
平時は空いている。
桜、あじさい、紅葉シーズンはやや混雑するが、境内は広いため煩わしいほどではない。
善峯寺の御朱印
300円。種類は複数ある。
善峯寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒610-1134 京都府京都市西京区大原野石作町1323( →地図でみる)
- →現在地から善峯寺の経路を表示
- →京都駅から善峯寺の経路を表示
電車 バス
- 阪急バス(系統:66)「善峯寺」徒歩8分※
駐車場
山門の前に参拝者用の有料駐車場がある。終日500円。
先払い制で小銭か1000円札のみ使用可。駐車場ゲートは無人のため事前に財布のチェックを忘れずに!
善峯寺の基本情報
- 名前:よしみねでら / yoshiminedera
- 創建:1029年
- 山号:西山
- 開山 / 開基:源算
- 宗派:天台宗単立寺院
- 本尊:十一面千手観音
- 公式情報: http://www.yoshiminedera.com
- 観光エリア:大原野神社・善峯寺・長岡天満宮
- 住所:〒610-1133 京都府京都市西京区大原野小塩町1372( →地図でみる)
- 電話:075-331-0022
- 受付時間:8:30 ~ 16:45 / 土日祝日は8:00開門 / 元旦の晴天日は6:30開門
- 拝観料:500円
- 所要時間の目安:1時間30分