法然院の概要
法然院の具体的な創建年代は不詳。
鎌倉時代初期、法然とその弟子 住蓮・安楽が鹿ヶ谷の草庵で六時礼賛(昼夜に阿弥陀仏を六度拝むこと)を唱えたのに由来するという。
創建からわずか数年後の建永元年(1206)、後鳥羽上皇の行幸中に女官 鈴虫・松虫が住蓮・安楽を慕って出家する事件が起こり、激怒した上皇によって法然は島流しに、弟子の二人は死刑になってしまう。
その後長らく荒廃するが、延宝八年(1680)知恩院 三十八世 萬無(ばんぶ)とその弟子 忍澂(にんちょう)が法然ゆかりの地の念仏道場として再興した。近くにある安楽寺も同じ草庵に由来する寺院である。
本堂は延宝九年(1681)、講堂は元禄七年(1694)、経蔵は元文二年(1737)の建立でいずれも修築が行われつつも江戸時代のものが現存している。
方丈は貞享四年(1687)に移築したもので、元は文禄四年(1595)に建てられた後西天皇の皇女の御殿である。内部には狩野光信、堂本印象の襖絵が飾られている。
境内には谷崎潤一郎、河上肇ら文豪の墓がある。
法然院の建物内部、庭園の拝観、御朱印の授与は毎年4月と11月の特別公開期間のみ。(→公式サイトで最新の日程情報を確認)。
境内は年中無料で参拝が可能です。
法然院の見どころ
早朝から参拝できる古刹
法然院の境内は朝6:00から自由に参拝ができる。
特徴的な茅葺、数寄屋造りの山門や白砂壇(びゃくさだん)と呼ばれる盛り砂、そして境内に広がるもみじは新緑、紅葉の時期が美しい。
哲学の道を散策する際にはぜひ立ち寄っておきたい。
年に2回の特別拝観
法然院は毎年4月と11月の1週間ほどの期間のみ建物内部の有料拝観を実施している。
方丈庭園は阿弥陀三尊像に見立てた三尊石を配した浄土庭園であり、建物内から見たときに最も美しく見えるという池泉鑑賞式庭園になっている。
池には善気水という名水が湧き出ていることでも有名。
中庭は「椿の庭」と呼ばれる。
法然院 写真撮影の注意事項
三脚禁止。特別公開の建物内部は庭園方向のみ撮影可能。
6:00開門なので写真撮影が目的ならば朝早い時間が望ましい。
法然院の混雑
人が多いわけではないが境内は狭いため混んでいるように感じる。
法然院の御朱印
4月、11月の特別公開時のみ授与。志納金は各自の判断で相応の金額(300円〜)を納付する。
法然院のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒606-8422 京都府京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町30番地( →地図でみる)
- →現在地から法然院の経路を表示
- →京都駅から法然院の経路を表示
電車 バス
- 市バス(系統:32)「南田町」徒歩5分
- 市バス(系統:5、17、32、203、204)「浄土寺」徒歩10分
- 市バス(系統:5、17、32、93、急行100、急行102、203、204)「錦林車庫前(きんりんしゃこまえ)」徒歩10分
駐車場
なし。
鹿ヶ谷(ししがたに)通り沿いの銀閣寺駐車場(2時間500円)などを利用。
法然院の基本情報
- 名前:ほうねんいん / hounenin
- 創建:不詳 / 鎌倉時代初期
- 山号:善気山
- 開山 / 開基:法然
- 宗派:浄土宗系単立寺院
- 本尊:阿弥陀如来
- 公式情報:http://www.honen-in.jp
- 観光エリア:銀閣寺・哲学の道・南禅寺
- 住所:〒606-8422 京都府京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町30番地( →地図でみる)
- 受付時間:開門時間 6:00 〜 16:00 / 建物内部の特別公開は9:00 〜 16:00(年によって9:30や10:00からの場合あり)
- 拝観料:境内自由 / 建物内部は毎年「4月」、「11月」に1週間ほど公開(最新の日程は →公式サイトを要確認) 800円
- 所要時間の目安:30分