滝口寺の概要
鎌倉時代、小倉山の麓には法然の弟 念仏坊良鎮(ねんぶつぼうりょうちん)が創建した往生院があり、念仏道場として栄え広大な伽藍を有していたという。
往生院は応仁の乱(1467 〜 1477)など数々の戦火に巻き込まれて荒廃し、祇王寺と三宝寺という子院のみが存続したが、明治維新がはじまると廃寺となってしまった。
昭和時代の初期、三宝寺が再興されて現在の滝口寺へと改称。
寺名は小説「滝口入道」に由来し、国文学者 佐佐木信綱によって名付けられた。
滝口寺の周辺は、平家物語で描かれる滝口入道こと斎藤時頼と建礼門院に仕えた横笛の悲恋の舞台であり、また鎌倉時代には藤原定家が「小倉百人一首」を編纂した山荘(→現在の厭離庵)があったことでも知られる。
南北朝時代の武将 新田義貞の妻が、打首になった義貞の首を盗んで持ち帰り隠棲を始めたのもこの地であり、門の前には首塚がある。
滝口寺の見どころ
飲食のできるお寺
京都の神社仏閣は境内での飲食が禁じられている場所がほとんどだが、滝口寺は本堂に上がって静かな自然の中で食事ができる。
混雑する嵐山周辺の隠れ家的寺院といえる。
また本堂には鎌倉時代の作で往生院の遺物とされる滝口入道と横笛の木造がある。
滝口寺 写真撮影の注意事項
三脚禁止。
拝観料を払わずに外から撮影するのも不可。
滝口寺の混雑
空いている日が多い。
滝口寺の御朱印
300円。
滝口寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒616-8387 京都府京都市右京区嵯峨亀山町10−4( →地図でみる)
- →現在地から滝口寺の経路を表示
- →京都駅から滝口寺の経路を表示
電車 バス
- 嵐電「嵐山駅」徒歩20分
- JR線「嵯峨嵐山駅」徒歩20分
- 京都バス(系統:62、72、90、92、94)「嵯峨釈迦堂前」徒歩15分
- 京都バス(系統:62、72、90、92、94)「嵯峨釈迦堂前」徒歩15分
バス時刻表、路線図の公式リンク
駐車場
参道に数台駐車できるが、道が狭いので紅葉シーズンなどは清凉寺の有料駐車場を利用して徒歩で散策したほうがよい。