霊源院の概要
応永年間(1394 〜 1428、)一庵一麟(いちあんいちりん)は龍山徳見(りゅうざんとっけん)を勧請開山として「霊泉院」を創建した。
火災で焼失後、慶長年間(1596 〜 1615)に室町幕府の柳沢元政によって再興され、かつて霊泉院内に龍山徳見が建立した「霊源軒」の名をとって「霊源院」へ改称。
明治維新がはじまると霊源院は建仁寺の境内にあった「妙喜庵跡」に移転し、妙義庵も霊源院へ合併された。当寺は現在も建仁寺の塔頭寺院の一つである。
かつてこの地にあった妙義庵は、中巖圓月(ちゅうがんえんげつ)が延文三年(1358)に京都五山の一つ 万寿寺に創建した「妙喜世界」を建仁寺に移築したもの。
霊源院は戦国大名 今川義元が出家した寺院としても知られ、真筆の書状などの寺宝を所有している。
また当時に伝わる織田信長が建仁寺を牽制するために当てた書状は、近年信長真筆のものである可能性が極めて高いことが専門家によって確認された。
霊源院の見どころ
仏像
霊源院では当寺に関係の深い中巌円月の木像(南北朝時代)と、その胎内から発見された慶派による毘沙門天立像(鎌倉時代)を間近で鑑賞できる。
枯山水庭園「鶴鳴九皐」
霊源院では2020年に新しく作り直された枯山水庭園「鶴鳴九皐」がある。
作庭を担当した中根行宏氏・直紀氏の二人は妙心寺 退蔵院の余香苑や島根の足立美術館の庭園に関わった名庭師 中根金作の孫にあたる。
縁のある各地の寺院から取り寄せた名石を配し、インドから仏教が伝来する過程を表現した枯山水庭園になっている。
かつて当時にあった「甘露庭」にちなみ、現在も庭園の一区画には甘茶が植えられている。
予約制の写経、座禅体験
霊源院では完全予約制の座禅、写経・写仏体験を実施している。
霊源院 写真撮影の注意事項
庭園と天井絵は撮影可。
宝物、仏像は撮影禁止。
霊源院の混雑
建物内は狭いので特別公開時期はやや混雑する。
霊源院の御朱印
300円。書き置きのみで複数ある。
霊源院のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒605-0811 京都府京都市東山区小松町594( →地図でみる)
- →現在地から霊源院の経路を表示
- →京都駅から霊源院の経路を表示
電車 バス
- 京阪電車「祇園四条駅」徒歩12分
- 阪急電車「河原町駅」徒歩12分
- 市バス(系統:80、86、急行100、急行106、急行110、202、206、207)「清水道」徒歩5分
駐車場
なし。
建仁寺の北門前(花見小路通)にあるコインパーキングなどが利用できるが、祇園周辺は人が多いので観光客が車で近づくのは控えたほうがよい。
霊源院の基本情報
- 名前:れいげんいん / reigenin
- 創建:1394 〜 1428年
- 山号:ー
- 開山 / 開基:龍山徳見 / 一庵一麟
- 宗派:臨済宗建仁寺派
- 本尊:ー
- 公式情報:http://www.reigenin.jp
- 観光エリア:祇園・八坂神社・青蓮院
- 住所:〒605-0811 京都府京都市東山区小松町594( →地図でみる)
- 受付時間:公開時期によって異なる。参拝前に公式サイトを参照
- 拝観料:500円
- 所要時間の目安:30分