法金剛院の概要
法金剛院は、天長七年(830)頃に右大臣 清原夏野(きよはらのなつの)が建立した山荘にはじまる。
夏野の死後、双丘寺(ならびがおかでら)という寺院となり、種々の花で彩られる境内は皇室からも崇敬を集め嵯峨・淳和・仁明天皇の行幸の記録が残る。
天安二年(858)文徳天皇によって大きな伽藍が建立され天安寺という名前に改称したが、一時衰退してしまう。
その後、大治五年(1130)に鳥羽天皇の中宮 待院門院(たいけいもんいん)によって荒廃していた寺院が再興され、法金剛院という現在の寺名に改められた。
弘安二年(1279)に円覚が入寺して以降は律宗の寺院となる。
応仁の乱(1467 〜 1477)をはじめとして何度も戦火や天災の被害にあっており、現存する伽藍は元和三年(1617)の照珍による再建以降に造営されたもの。
法金剛院の見どころ
蓮の寺
法金剛院は「蓮の寺」として知られる。
毎年7月の中旬には「観蓮会」が催され、開門時間が早まり早朝から色とりどりのハスの花を鑑賞できる。
2023年は7月8日から30日まで。
7時30分開門、12時最終入場で午前中のみの拝観となるので要注意!
桜
法金剛院の境内は数本の桜があり、京都らしい桜の風景を楽しめる。
さほど人も多くない穴場なので、近くにある桜の名所 妙心寺 退蔵院と一緒に参拝するとよい。
青女の滝
法金剛院の庭園は平安時代の待院門院による再建時の面影を残す「池泉回遊式浄土庭園」である。
特に「青女の滝」は林賢と静意(じょうい)の二人によって庭園造営時に組まれた石組みがそのまま現存しており、平安時代の貴重な遺構とされている。
京都にある国指定の特別名勝庭園の一つにも数えられ、秋には紅葉も楽しめる。
仏像
法金剛院の本尊 阿弥陀如来は平安時代 院覚の作であり、平等院、法界寺のものと並び「定朝様の三阿弥陀」と称されることもある。令和に入り国宝にも指定された。
その他にも平安 〜 鎌倉時代に彫刻された「地蔵菩薩」、「十一面観世音菩薩」など貴重な仏像を鑑賞できる。
法金剛院 写真撮影の注意事項
三脚禁止。仏像は撮影不可。
法金剛院の混雑
平時は空いている日が多い。
7月のハスの季節はやや混雑する。
法金剛院の御朱印
300円。
法金剛院のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒616-8044 京都府京都市右京区花園扇野町49( →地図でみる)
- →現在地から法金剛院の経路を表示
- →京都駅から法金剛院の経路を表示
電車 バス
- JR線「花園駅」徒歩3分
- 市バス(系統:8、特8、75、特75)「黒橋」徒歩すぐ
- 京都バス(系統:62、63、65、66、67)「花園扇野町」徒歩すぐ
駐車場
無料の駐車場がある。
ハスの季節は境内北側にも臨時駐車場が設置される。
法金剛院の基本情報
- 名前:ほうこんごういん / houkongouin
- 創建:830年
- 山号:五位山
- 開山 / 開基:清原夏野
- 宗派:律宗
- 本尊:阿弥陀如来
- 公式情報:http://houkongouin.com
- 観光エリア:金閣寺・仁和寺・太秦
- 住所:〒616-8044 京都府京都市右京区花園扇野町49( →地図でみる)
- 受付時間:9:00 ~ 16:00
- 拝観料:500円
- 所要時間の目安:1時間