仁和寺の概要
平安時代初期、光孝天皇は西山御願寺の開創を発願したが志半ばで崩御した。
仁和四年(888)、父の遺志を継いだ宇多天皇によって寺院が建立され、創建当時の元号から仁和寺という名前がつけられた。
その後譲位した宇多天皇は昌泰二年(899)東寺の益信(やくしん)に帰依して法皇となり、僧坊を建立。
法皇が住まう僧坊であることから御室(おむろ)と呼ばれ、現在に至るまで一帯の地名としても用いられている。
これ以降、皇室出身の法親王(ほっしんのう)が入寺して代々の住持を務める門跡寺院として隆盛を極めた。
応仁の乱(1467 〜 1477)で一時荒廃してしまうが、寛永年間(1624 〜 1645)に仁和寺 二十一世の覚深法親王が徳川幕府の援助を受けて再興。
現存する金堂(国宝)はこの再建時に御所の紫宸殿を移築したもので、御影堂、本坊の表門なども同様に御所の遺構である。
五重塔や仁王門は同時期の再建。
平成六年(1994)ユネスコ世界遺産に登録された。
仁和寺の見どころ
宸殿と庭園
仁和寺の宸殿は御所と同じく檜皮葺、入母屋造であり、内部には極彩色の襖絵が飾られている。
広大な南庭は白砂を敷き詰め余計なものを配さない簡素なつくり。
北庭からは池の奥に五重塔や茶室「飛濤亭(ひとうてい)」を望むことができる。
北側の霊明殿には歴代門跡の尊牌が祀られ、国宝の薬師如来を安置する。回廊から見えるもう一つの茶室「遼郭亭(りょうかくてい)」は尾形家から移築したもの。
御室桜
仁和寺の境内には遅咲きで背の低い「御室桜(おむろざくら)」の林がある。
江戸時代頃より庶民に親しまれてきたといい、春には多くの参拝客で賑わう。
無料で参拝できる紅葉名所
仁和寺の境内は桜の季節以外は無料で参拝でき、秋には金堂に続く参道で紅葉が楽しめます。
霊宝館の特別公開
平安時代より長い歴史をもつ仁和寺は仏像、絵画、書跡など数多くの宝物を所蔵しており、毎年桜の季節(4月 〜 5月)と紅葉シーズン(10月 〜 11月)に霊宝館が特別公開される。
御室八十八ヶ所霊場
仁和寺北西の成就山には四国の八十八ヶ所霊場を縮小した巡礼路があり、事情があって四国の八十八ヶ所巡りができない人などの参拝が絶えない。
ライトアップ
仁和寺は2019年より春と秋にライトアップを実施している。
ライトアップは年によって行われない可能性があります。必ず最新情報を確認してから訪問してください。
写経会
仁和寺では毎月第三木曜日に予約制の写経会を実施。料金は1000円。
仁和寺 写真撮影の注意事項
宝物館、仏像、襖絵など一部撮影禁止の場所あり。
仁和寺の混雑
人気の観光地なので人は多いが、境内は広いので煩わしくはない。
仁和寺の御朱印
300円。朱印所は宸殿と金堂前の二箇所で、種類も複数ある。
霊明殿の本尊 薬師如来の朱印は縁日である毎月8日のみ授与される。
仁和寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒616-8092 京都府京都市右京区御室大内33( →地図でみる)
- →現在地から仁和寺の経路を表示
- →京都駅から仁和寺の経路を表示
電車 バス
- 嵐電「御室仁和寺(おむろにんなじ)駅」徒歩2分
- 市バス(系統10、26、59)「御室仁和寺」徒歩すぐ
駐車場
境内の東側に広い有料駐車場がある。
仁和寺の基本情報
- 名前:にんなじ / ninnaji
- 創建:888年
- 山号:大内山
- 開山 / 開基:宇多天皇
- 宗派: 真言宗
- 本尊:阿弥陀三尊
- 公式情報:http://www.ninnaji.jp
- 観光エリア:金閣寺・仁和寺・太秦
- 住所:〒616-8092 京都府京都市右京区御室大内33( →地図でみる)
- 電話:TEL:075-461-1155
- 受付時間:9:00 ~ 17:00(12月 〜 2月は16:30)
- 拝観料:境内自由 / 宸殿 霊宝館 それぞれ500円 / 桜の季節は入山料 500円
- 所要時間の目安:1時間 〜 1時間30分