安養寺の概要
安養寺は、延暦年間(782 〜 806)に伝教大師 最澄が創建した古寺にはじまるという。
平安時代末期、青蓮院の八世 慈円が既存の仏教界から弾圧を受けた法然、親鸞を庇護してこの地に住まわせ、吉水草案が建立された。
吉水草庵という名前は昔この地に湧いていた「吉水井(よしみずのい)」という名水に由来。法然、親鸞が浄土念仏の教えの普及を初めた地として著名である。
この慈円による再建時に安養寺という寺名に改称された。
慈円が比叡山から勧請したという弁天堂は境内南側の飛び地に現存しており、技芸上達の信仰を集める。裏に立つ多宝塔も鎌倉時代のものとされ、国の重要文化財に指定されている。
一時衰退した後、至徳年間(1384 〜 1387)に国阿(こくあ)が入寺して時宗の寺院となる。
江戸時代以降、安養寺の六阿弥と称される六つの塔頭寺院が席貸しの営業をはじめ、景色の良い貸座敷として民衆が集まる遊興場となり賑わったという。
六阿弥は坂本龍馬、中岡慎太郎といった幕末の志士たちも利用していた他、大石内蔵助ら赤穂浪士が円山会議を開いた地としても知られている。
唯一「左阿弥」だけが現存しており、今も料亭として営業している。
明治維新がはじまると寺領は大幅に縮小され、かつての境内には現在の円山公園が造営された。
安養寺の見どころ
円山の由来
現在も残る地名「円山(まるやま)」は安養寺の山号 「慈円山」に由来している。
この山号の元になっているのが中興の祖である名僧 慈円である。
安養寺 写真撮影の注意事項
建物内は撮影不可。
安養寺の混雑
空いている日が多い。
安養寺の御朱印
300円。
本堂右手側にインターホンがあるので、本尊に参拝した後にお願いすると授与して頂ける。
安養寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒605-0071 京都府京都市東山区円山町 八坂鳥居前東入円山町624( →地図でみる)
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電車 バス
- 京阪電車「祇園四条駅」徒歩25分
- 阪急電車「河原町駅」徒歩25分
- 市バス(系統:12、31、46、80、86、急行100、急行106、急行110、201、202、203、206、207)「祇園」徒歩15分
駐車場
参拝者は山門の前に駐車できる。
周囲を歩いて散策するなら八坂神社の北側にある市営円山公園駐車場などを利用。
安養寺の基本情報
- 名前:あんようじ / anyouji
- 創建:782 〜 806年
- 山号:慈円山
- 開山 / 開基:最澄
- 宗派:時宗
- 本尊:阿弥陀如来
- 公式情報:ー
- 観光エリア:祇園・八坂神社・青蓮院
- 住所:〒605-0071 京都府京都市東山区円山町 八坂鳥居前東入円山町624( →地図でみる)
- 電話:TEL:075-561-5845
- 受付時間:8:00 ~ 16:00頃
- 拝観料:無料
- 所要時間の目安:15分