楊谷寺(柳谷観音)の概要
楊谷寺は大同元年(806)に清水寺を開山したことで知られる延鎮によって創建された。
延鎮は夢の中で生身の観音様がおられるとのお告げを受けて西山を訪れ、この十一面千手千眼観世音菩薩を本尊としてお祀りしたと伝わる。
弘仁二年(811)嵯峨天皇の命によって乙訓寺の別当となった弘法大師 空海も当寺を度々参拝したことがあり、境内の独鈷水(おこうずい)は大師の祈祷によって眼病平癒の信仰を集めるようになったという。
この謂われから楊谷寺は眼の観音様、やなぎださんとも称され、1000年以上に渡り皇族、武家から庶民まで身分を問わず多くの人々に親しまれてきた。
本堂は江戸時代初期に再建されたものが現存する。
奥の院に祀られている観音様は中御門天皇が両親(東山天皇、新崇賢門院)の追善のために自ら彫刻したものという伝承があり、子授け・安産の観音様として信仰されている。
また楊谷寺は西山三山の一つに数えられる。
楊谷寺(柳谷観音)の見どころ
毎月17日、18日の本尊御開帳
眼病平癒の信仰を集める楊谷寺の本尊 十一面千手千眼観世音菩薩は秘仏だが縁日である毎月17日、18日に開帳される。
あじさいウィーク
楊谷寺の広い境内には様々な品種のあじさいが各所に植えられており、6月下旬には多くの参拝者が訪れる名所として知られる。
参拝ルートは高低差があり比較的長い距離を歩くことになるため、動きやすい靴、服装で出かける必要がある。
上書院、浄土苑と紅葉
西山の斜面に造営された楊谷寺の境内はもみじも多く秋には紅葉景色も楽しめる。
江戸時代に作庭された「浄土苑」は昭和の名庭師 重森三玲が古都の百庭にも選出したという名庭。
明治時代に増築された上書院から眺めると全く違う眺望が堪能でき京都府の名称にも指定されている。
数日間のみ予約制のライトアップも実施。詳細は→ 公式サイトを参照。
写経・写仏体験
楊谷寺の書院では写経・写仏体験ができる。予約は不要(※ 5人以上の団体は予約必須)で志納金は1000円。
受付時間は10時 〜 15時。
楊谷寺(柳谷観音) 写真撮影の注意事項
お堂内部は撮影不可。
楊谷寺(柳谷観音)の混雑
平時は空いている。
あじさいと紅葉シーズンはやや混雑するが、アクセスが悪く境内も広いため煩わしいほどではない。
楊谷寺(柳谷観音)の御朱印
300円。種類は複数ある。
楊谷寺(柳谷観音)のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒617-0855 京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2( →地図でみる)
- →現在地から楊谷寺(柳谷観音)の経路を表示
- →京都駅から楊谷寺(柳谷観音)の経路を表示
電車 バス
- 阪急バス(系統:8)「奥海印寺」徒歩40分
縁日の毎月17日のみJR「長岡京駅 西口」、阪急電車「西山天王山駅 東口」から直通のシャトルバスあり(300円)。
長岡京駅発は8:30から30分おきで13:00最終、西山天王山駅発は8:40から30分おきで13:10最終。
タクシーの場合、JR「長岡京駅」、阪急電車「長岡天神駅」または「西山天王山駅」から約2000円。
駐車場
山門の横に広い参拝者用の駐車場がある。あじさいと紅葉シーズンは終日500円。
あじさい、紅葉シーズンの休日は楊谷寺までの1本道が大渋滞することがあるので要注意!
楊谷寺(柳谷観音)の基本情報
- 名前:ようこくじ / youkokuji / やなぎたにかんのん / yanagidanikannon
- 創建:806年
- 山号:立願山
- 開山 / 開基:延鎮
- 宗派:浄土宗 / 西山浄土宗
- 本尊:十一面千手千眼観世音菩薩
- 公式情報: https://yanagidani.jp
- 観光エリア:大原野神社・善峯寺・長岡天満宮
- 住所:〒617-0855 京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2( →地図でみる)
- 電話:075-956-0017
- 受付時間:9:00 ~ 16:00 / 書院の特別公開は「毎月17日の午前」と紅葉などのシーズンのみ
- 拝観料:500円 / あじさい、紅葉ウィークは700円 / 上書院は別途志納金
- 所要時間の目安:1時間