狸谷山不動院の概要
京都 一乗寺の狸谷の石窟(現在の本堂の内陣)には、建長三年(1249)に安置されたものと伝わる尊像が残されていた。
新たな修行の地を求めていた朋厚房正 禅法師(木食正禅養阿とも)はこの石窟の存在を知り、亨保三年(1718)に狸谷山を開山、現世利益のために狸谷山不動明王を安置する。
その後荒廃し、不動明王の存在を伝聞で知る地元の人によって祈り、信仰が続けられてきた。
昭和十九年(1944)、信仰の継承を願う地元の有志たちが京都 一乗寺生まれの亮栄和尚を北海道から招聘、石窟は狸谷山不動院として再興され現在に至る。
狸谷山不動院の見どころ
石窟と森林伽藍
狸谷山が開山された当時、鬱蒼とした森の中の石窟に不動明王が安置されているのみで、建造物などは一切存在していなかった。
現在の伽藍は、明治〜昭和にかけて再興する際、誰でも参拝しやすいようにと地元の有志によって切り開かれたものが大本になっている。
石窟の奥にある本堂内陣は数ある京都の寺院の中でも独特の雰囲気をもつ(写真撮影不可)。
宮本武蔵が修行した滝
狸谷山不動院の境内には、慶長九年(1604)宮本武蔵が一乗寺下り松の決闘前に修行したと伝わる滝がある。
すでに滝行は行われていないが、現在も武道の道へ精進する人々からの信仰が厚い。
交通安全祈願
狸谷山不動院は関西を代表する自動車祈祷の地。車からバイク、自転車まで年間1万台ほどの参拝がある。
祈祷に予約は不要。郵送による祈祷依頼も可能。
7月28日の火渡り祭
毎年7月28日に行われる火渡り祭。以前は無料だったが現在は入山料1000円。
山伏の導きの元、素足で火の上を歩いて無病息災を祈願する催し。
法要は18時〜(観光客は参加不可)、行事の開始は19時頃、火渡りは例年20時30分頃から。
火渡りに参加したいだけなら20時過ぎに立ち寄って列に並べばOK。火渡りは全く熱くないので火傷などの心配は不要。
狸谷山不動院 写真撮影の注意事項
本堂内陣(不動明王)は撮影不可。三脚等については特に制限なし。
狸谷山不動院の混雑
初詣、節分、火渡り祭など行事以外の日は空いている。
狸谷山不動院の御朱印
300円。期間限定御朱印などもあり。
狸谷山不動院のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒606-8156 京都府京都市左京区一乗寺松原町( →地図でみる)
- →現在地から狸谷山不動院の経路を表示
- →京都駅から狸谷山不動院の経路を表示
電車 バス
- 叡山電車「一乗寺駅」徒歩20分
- 市バス(系統:5、北8)「一乗寺下り松町」徒歩15分
駐車場
本堂より下にある交通安全自動車祈祷殿の前に広い無料駐車場がある。
初詣、節分、火渡り祭など行事の日以外は空いていることが多い。
駐車場から本堂へ行くにはさらに10分ほど坂道を登る必要があるので、歩きやすい靴が望ましい。
狸谷山不動院の基本情報
- 名前:たぬきだにさん ふどういん / tanukidanisan fudouin
- 創建:1718年
- 山号:狸谷山
- 開山 / 開基:朋厚房正(木食正禅養阿)
- 宗派:真言宗修験道
- 本尊:不動明王
- 公式情報:http://www.tanukidani.com
- 観光エリア:八瀬・修学院・一乗寺
- 住所:〒606-8156 京都府京都市左京区一乗寺松原町( →地図でみる)
- 受付時間:9:00 ~ 16:00
- 拝観料:境内無料 / 本堂 500円 / 火渡祭 1000円
- 所要時間の目安:1時間