神護寺の概要
和気清麻呂(わけのきよまろ)は奈良時代より朝廷に仕え、平安京遷都およびその造営にも深く関わったことで知られる人物である。
神護寺は、清麻呂によって建てられた二つの寺院 「高雄山寺」と「神願寺(河内 / 現在の大阪にあった)」を天長元年(824)に合併して「神護国祚真言寺(じんごこくそしんごんじ)」としたのにはじまる。
前身の高雄山寺は延暦二十一年(802)に伝教大師 最澄、大同四年(809)には弘法大師 空海が入寺するなど初期平安仏教の中心地であった。
天災により一時衰退するが、寿永三年(1184)文覚(もんがく)が後白河法皇の勅許を得て再興。源頼朝からも援助を受けた。
応仁の乱(1467 〜 1477)で荒廃した後、元和・寛永年間(1615 〜 1644)に京都所司代 板倉勝重の支援を得て再建。
現存する建物の大半はこの頃の建立だが、金堂と多宝塔は昭和十年(1935)の新築である。
なお神護寺への参拝は長い石階段を延々と登る必要があるため、歩きやすい服装や靴で出かけなければならない。
神護寺の見どころ
山奥の古刹
神護寺のある高雄山は古くから紅葉の名所として名高く、山を切り開いて造営された境内は背の高い自然のもみじなどに覆われており京都市中心部とは全く違う新緑や紅葉の景色を楽しむことができる。
秋の紅葉は中心部より早く、例年11月中旬頃に最盛期を迎える。一時期ライトアップを実施していたが2018年以降は休止されているので古い情報には注意が必要である。
綿雲渓に向かってかわらを投げ込む「かわらけ投げ」が有名。
国宝の数々
神護寺はその長い歴史の中で空海や最澄、その他多くの名僧と縁のある名刹であり数多くの寺宝を所蔵。
金堂に祀られている本尊 薬師如来は平安時代初期の作で国宝の指定も受けている。
空海の死後、弟子の真済(しんぜい)によって安置された「五大虚空蔵菩薩(国宝)」は現在多宝塔の内部にあり、毎年5月13 〜 15日と10月の体育の日の三連休のみ開帳される。
その他、歴史教科書にも必ず掲載されている「伝源頼朝像」、「伝平清盛像」などの有名肖像画(いずれも国宝)も当寺のものであり、毎年5月1 〜 5日の宝物展でその一部が展示される。
神護寺 写真撮影の注意事項
建物内部は撮影禁止。
神護寺の混雑
平時は空いている日が多い。
神護寺の御朱印
300円。
神護寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒616-8292 京都府京都市右京区梅ケ畑高雄町5( →地図でみる)
- →現在地から神護寺の経路を表示
- →京都駅から神護寺の経路を表示
電車 バス
- 市バス(系統:8)「高雄」徒歩15分
- JR西日本バス(高雄・京北線)「山城高雄」徒歩15分
駐車場
周辺のホテル、飲食店の有料私営駐車場を利用。
紅葉シーズン以外は高山寺の下にある市営駐車場が無料なので、三尾を歩いて参拝するのであればこちらに駐車して徒歩で散策するとよい。
神護寺の基本情報
- 名前:じんごじ / jingoji
- 創建:824年
- 山号:高雄山
- 開山 / 開基:和気清麻呂
- 宗派: 真言宗遺跡本山
- 本尊:薬師如来
- 公式情報:http://www.jingoji.or.jp
- 観光エリア:高雄
- 住所:〒616-8292 京都府京都市右京区梅ケ畑高雄町5( →地図でみる)
- 受付時間:9:00 ~ 16:00
- 拝観料:600円
- 所要時間の目安:1時間 〜 1時間30分