大寧軒

大寧軒 環水庵庭園の紅葉

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大寧軒の概要

鎌倉時代に創建された南禅寺は足利義満によって京都五山の上「別格」に位置づけられ、室町時代前半には強大な権力・莫大な財力を築いた。

その後南禅寺は応仁の乱(1467 〜 1477)によって荒廃するが、江戸幕府の支援により再び繁栄することになる。

しかし明治維新がはじまると幕府との結びつきが強かった南禅寺の寺領は大幅に削減され、また東京遷都により京都の町全体も疲弊してしまった。

そんな中で行われたのが琵琶湖の水を京都へ引き込む「琵琶湖疏水」事業であり、南禅寺の境内には水路閣が建設され疎水の通り道となる。

南禅寺 水路閣と紅葉

琵琶湖の水がもたらされたことで、かつての南禅寺の境内は富裕層の別荘庭園群として生まれ変わった(→無鄰菴も参照)。

大寧軒はかつて「大寧院」という南禅寺の塔頭寺院の一つだったが、明治時代に大阪の資産家 原弥兵衛の別荘となり、茶道の名家 藪内家(やぶのうちけ)十一代 透月斎竹窓(とうげつさい ちくそう)によって池泉回遊式庭園が整備された。

2000年代に入り再び南禅寺に所有されることになった。

大寧軒は通常非公開。不定期で春と秋に特別公開されることがある。公開期間は南禅寺の公式サイトなどを要確認。

大寧軒の見どころ

貴重な石ともみじと彩られる「環水庵庭園」

大寧軒 環水庵庭園の紅葉

大寧軒の庭は藪内家 十一代 透月斎竹窓によるもので、茶室「環水庵」にちなみ「環水庵庭円」と称されるもみじの美しい池泉回遊式庭園となっており、大日山を借景とする。

庭園入口近くにある亀型の手水鉢、玄武岩の柱状列石(豊岡市玄武洞産 / 現在は天然記念物のため採掘不可)、池にかかる鞍馬石の飛び石など石物にも趣向が凝らされている。

大寧軒 亀型の手水鉢

大寧軒 玄武岩の列石

池の形は琵琶湖を模したものになっており、太秦の蚕の社のものに似た珍しい三柱鳥居が立つ。

ただし鳥居は庭園作庭時ではなく後から建立されたものという。

大寧軒 環水庵庭園と三柱鳥居

大寧軒 写真撮影の注意事項

三脚禁止。

大寧軒の混雑

大寧軒 環水庵庭園と三柱鳥居

特別公開期間はやや混雑することがある。

大寧軒のアクセス

住所と地図、経路のリンク

電車 バス

  • 地下鉄 東西線「蹴上駅(けあげ)」徒歩5分
  • 市バス(系統:5)「南禅寺・永観堂道」徒歩10分

駐車場

南禅寺 参道の駐車場

南禅寺の参道に有料駐車場がある。

大寧軒の基本情報

大寧軒 環水庵庭園と三柱鳥居