大原野神社の概要
大原野神社は延暦三年(784)の長岡京遷都に際し桓武天皇の皇后 藤原乙牟漏(ふじわらのおとむろ)が春日大社(奈良県)の神々を勧請したのにはじまるという。
嘉祥三年(850)に文徳天皇が祖父 藤原冬嗣の念願を果たすべく社殿を建立し現在の社名となった。
平安時代に藤原氏が栄華を極めるとその氏神として篤く信仰され、藤原氏出身の皇后や中宮の参拝の記録が数多く残っている。
藤原氏の血をひく紫式部も一条天皇の中宮 彰子(しょうし / あきこ)について参拝したことがあり、小塩山を題材とした詠を残している他、源氏物語 「二十九帖」にも冷泉帝が大原野へ行幸する場面が登場する。
応仁の乱(1467 〜 1477)で荒廃した後、江戸時代に後水尾上皇によって再興された。
境内には奈良の猿沢池を模した「鯉沢池」、清和天皇の産湯で大伴家持が愛飲したと伝わる名水「瀬和井」がある。
大原野神社の見どころ
春日造の本殿と狛鹿
現存する大原野神社の本殿は奈良の春日大社と同様、一間社春日造の建物が四棟並ぶ形式で屋根は檜皮葺きである。
建築年代については銘から文政五年(1822)、あるいは慶安年間(1648 〜 1652)に建てられたものを後に大修築した、など諸説ある。
本殿の前には狛犬の代わりに神の使いである「狛鹿」がいる。
また鯉沢池の近くにある若宮社も元禄十四年(1701)以前に建てられたものであることが分かっている。
境内外にある仁徳天皇をお祀りする摂社 樫本神社の本殿は平成二十九年(2017)の建て替えである。
千眼桜
大原野神社には千眼桜(せんがんざくら)と呼ばれる一重の枝垂れ桜がある。
満開の期間が短く幻の桜とも称される。
青もみじと紅葉
大原野神社の境内はもみじも多く、春から夏にかけては青もみじ、秋には紅葉が楽しめる。
紅葉シーズンには毎年数日間のみライトアップも行われる。最新の日程は公式サイトを参照。
竹林 穂垣の道
大原野・乙訓の地は高級たけのこの産地として知られる。
大原野神社には地域住民が地元の竹を活用して整備した「穂垣の道」と呼ばれる竹林がある。
ご利益 願掛け
- 良縁成就・縁結び
- 家内安全
- 夫婦円満
- 厄除け
- 交通安全
- 心身清浄
- 長寿・健康祈願
など
大原野神社 写真撮影の注意事項
本殿内陣は撮影禁止。
大原野神社の混雑
空いている日が多い。
大原野神社の御朱印
300円。摂社の御朱印もある。
大原野神社のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒610-1153 京都府京都市西京区大原野南春日町1152( →地図でみる)
- →現在地から大原野神社の経路を表示
- →京都駅から大原野神社の経路を表示
電車 バス
- 市バス(系統:臨西2)「南春日町」徒歩15分
- 市バス(系統:西2、臨西2、西4、特西4、33、特33)「洛西高校前」徒歩30分
- 阪急バス(系統:63)「南春日町」徒歩15分
最寄りの南春日町行きのバスは本数が少ないため、公共交通機関で行く場合は阪急電車「桂駅の西口」から「西2系統」で「洛西高校前」下車からの徒歩を検討したほうがよい。
タクシーの場合は阪急電車「洛西口、または東向日駅」、JR「桂川駅、または向日町駅」から約15分で料金は2000円程度。
このエリアの観光は車を活用したほうが周りやすい。
駐車場
鳥居の横に参拝者用の広い有料駐車場がある。30分無料、終日600円。
大原野神社の基本情報
- 名前:おおはらのじんじゃ / oharanojinja
- 創建:784年
- 祭神:建御賀豆智命 / 伊波比主命 / 天之子八根命 / 比咩大神
- 公式情報: http://oharano-jinja.jp/
- 観光エリア:大原野神社・善峯寺・長岡天満宮
- 住所:〒610-1153 京都府京都市西京区大原野南春日町1152( →地図でみる)
- 電話:TEL:075-331-0014
- 受付時間:9:00 ~ 17:00
- 拝観料:境内参拝無料
- 所要時間の目安:30分