智積院の概要
真言宗中興の祖である興教大師 覚鑁(こうぎょうたいし かくばん)は、保延六年(1140)に高野山から根来山(ねごろさん)に移り道場を開いた。
この道場は根来寺(ねごろじ)と呼ばれ、往時には3千棟近くの坊舎、6千人もの僧侶を抱える大寺院となった。
智積院はその中にある塔頭寺院の一つで、真言密教を学ぶ学問所として栄えていた。
天正十三年(1585)、根来寺は対立していた豊臣秀吉によって焼き払われたが、当時の智積院の学頭 玄侑(げんゆう)とその学僧たちは京都で難を逃れた。
その後、慶長六年(1601)に玄侑が徳川家康より許可を得て現在地に再興。
元和元年(1615)豊臣家が断絶すると、秀吉が息子 鶴松の菩提寺として建立した祥雲禅寺(しょううんぜんじ)の建築物、梵鐘、宝物を寄進され、「五百仏山(いおぶさん) 根来寺 智積院」と称するようになり現在に至る。
再興後も何度か火災にあっており、現在の金堂と本尊は昭和五十年(1975)の再建。
智積院は真言宗智山派の総本山であり、同宗派には成田山新勝寺(千葉)、川崎大師(神奈川)、高尾山薬王院(東京)など数多くの有名寺院が所属している。
智積院の見どころ
千利休好みの名勝庭園
智積院の書院前庭園は祥雲禅寺の庭を修築したもので、千利休好みとされる。
中国の廬山と長江をかたどった池泉鑑賞式庭園になっており、滝の部分は江戸時代に改造されたという。
長谷川等伯、久蔵筆の国宝障壁画
智積院の宝物館では長谷川等伯、および息子の久蔵筆の「桜楓図」を鑑賞できる。
いずれもかつて祥雲禅寺に飾られていたものという。
無料で楽しめる境内の紅葉
智積院の境内では、鐘楼、金堂周辺のもみじが真っ赤に染まり無料で秋の景色を堪能できる穴場でもある。
智積院 写真撮影の注意事項
境内は三脚禁止。金堂内部は撮影不可。
智積院の混雑
空いている日が多い。
智積院の御朱印
300円。拝観前に預けておくとよい。
智積院のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒605-0951 京都府京都市東山区東山区東瓦町 七条下る東瓦町964番地( →地図でみる)
- →現在地から智積院の経路を表示
- →京都駅から智積院の経路を表示
電車 バス
- 京阪電車「七条駅」徒歩10分
- 市バス(系統:86、88、急行100、急行110、206、208)「東山七条」徒歩すぐ
- 市バス(系統:86、88、急行100、、急行106、急行110、206、208)「博物館三十三間堂前」徒歩3分
駐車場
広い無料駐車場がある。
智積院の基本情報
- 名前:ちしゃくいん / chisyakuin
- 創建:1601年
- 山号:五百佛山
- 開山 / 開基:玄侑
- 宗派:真言宗智山派総本山
- 本尊:大日如来
- 公式情報:http://www.chisan.or.jp
- 観光エリア:清水寺・産寧坂・三十三間堂
- 住所:〒605-0951 京都府京都市東山区東山区東瓦町 七条下る東瓦町964番地( →地図でみる)
- 受付時間:9:00 ~ 16:00
- 拝観料:境内自由 / 宝物館と庭園は500円
- 所要時間の目安:1時間