三室戸寺の概要
三室戸寺は宝亀年間(770 〜 780)に光仁天皇の勅願によって創建されたという。
本尊の千手観世音菩薩は寺院境内の裏山の渓流から現れたと伝わる。
当時は「御室戸寺」という名前だったが、光仁・花山・白河の三天皇の離宮となったことから現在の寺名に改められた。
天皇や貴族の崇敬を集めて隆盛し往時には広大な伽藍が造営されたが、寛正三年(1462)の火災で焼失。
文明十九年(1487)に滋賀県の三井寺や聖護院の僧であった壱阿が後土御門天皇の勅許を得て再興した。
しかし天正元年(1573)の槇島合戦で足利義昭の陣営を支援したため織田信長によって焼き討ちにされ、再び荒廃してしまった。
寛延十六年(1639)に道晃法親王が再建するも明和年間には衰退。現存する本堂は文化十一年(1814)に法如によって復興されたときのものである。
なお寺名は「みむろと」だが、最寄りの駅名は「みむろど」と読む。
三室戸寺の見どころ
桜、ツツジ、アジサイなど四季の花が咲く広大な庭園
近年に入って整備された三室戸寺の庭園は5000坪にも及ぶ広大なもので、枯山水、池泉回遊式庭園に加えあじさい園、ツツジ・シャクナゲ園なども内包した「花の寺」として知られる。
例年ツツジ園は見頃が4月下旬から5月上旬のゴールデンウィークと重なるため、連休中は多くの参拝客が訪れる。
山のように咲き誇る花々を遠くから眺めたり、ツツジの合間を縫って散策することもできる。
またアジサイは品種が豊富で梅雨の時期の京都随一の観光名所として名高い。
アジサイ園は休日にライトアップも行われる。
ちょうど夏至の時期にあたり19時頃はまだ明るいため、遅めの時間に訪問するのがおすすめ。
ライトアップは年によって行われない可能性があります。必ず最新情報を確認してから訪問してください。
2月下旬から3月上旬のしだれ梅
三室戸寺の境内には梅園も造営されており、例年2月下旬から3月上旬にかけて種々のしだれ梅の景色が楽しめる。
11月の紅葉
三室戸寺の広い境内や庭園には多くのもみじが点在しており、秋には紅葉が楽しめる。
さほど混雑していない穴場である。
宝物庫の仏像
宝物庫の拝観は2024年4月時点で休止中!
三室戸寺は平安時代に彫刻された貴重な仏像を宝物庫に収蔵しており、毎月17日の9:00と不定期の特別展の間のみ公開される。
宝物庫では清凉寺式の阿弥陀如来像、大原 三千院と同様に大和座りの脇侍を従えた阿弥陀如来三尊像などを鑑賞できる。
本尊の千手観世音菩薩は秘仏であり、滅多に公開されることはない。
三室戸寺 写真撮影の注意事項
三脚禁止。
宝物館などは撮影不可。
三室戸寺の混雑
平時は空いている日が多い。
ツツジやあじさいの季節は混雑する。
三室戸寺の御朱印
300円。アジサイの時期は書き置きのみの対応となる。
昼休みの時間帯は無人となるため、御朱印を頂きたい場合は午前中か14時過ぎに参拝したほうがよい!
三室戸寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒611-0013 京都府宇治市莵道滋賀谷21( →地図でみる)
- →現在地から三室戸寺の経路を表示
- →京都駅から三室戸寺の経路を表示
電車 バス
- 京阪電車「三室戸(みむろど)駅」徒歩15分
駐車場
門前に広い有料駐車場がある。2時間まで1000円。
三室戸寺の基本情報
- 名前:みむろとじ / mimurotoji
- 創建:770 〜 780年
- 山号:明星山
- 開山 / 開基:光仁天皇
- 宗派:本山修験宗別格本山
- 本尊:千手観世音菩薩
- 公式情報:https://www.mimurotoji.com
- 観光エリア:宇治
- 住所:〒611-0013 京都府宇治市莵道滋賀谷21( →地図でみる)
- 電話:TEL:0774-21-2067
- 受付時間:8:30 ~ 15:40最終入場(11月 〜 3月は15:10) / 宝物館は毎月17日と特別展の期間の9:00のみ受付
- 拝観料:2月から7月と11月は1000円 それ以外の月 500円 / 宝物館 500円 /
- 所要時間の目安:1時間 〜 1時間30分