古知谷阿弥陀寺の概要
尾張国で生まれた木喰上人弾誓(たんぜい)は、9歳で出家して以降各地を転々として修行を重ね、晩年に古知谷へ赴いた。
慶長十四年(1609)、弾誓は念仏道場として阿弥陀寺を開山。
弾誓はそのわずか四年後の慶長十八年(1613)に入定してしまうが、その亡骸は現在も「ミイラ佛」として境内の石廟に安置された石棺に収められており間近で拝むことが可能。
阿弥陀寺は皇室とも関係が深く、入江御所や閑院宮から掛幡などを寄進されているほか、閑院宮、有栖川宮家のご祈願所にもなった。
近年では、昭和六十一年(1986)に秋篠宮文仁殿下のご参拝の記録がある。
なお阿弥陀寺というお寺は全国各地に存在することから、地名をつけて「古知谷 阿弥陀寺」と呼ばれることが多い。
古知谷阿弥陀寺の見どころ
天然記念物に指定された大カエデ
古知谷阿弥陀寺は多くのカエデの木に囲まれており洛北の新緑、紅葉名所として知られる。
中でも参道南側にある大カエデは阿弥陀寺が開山された当時にすでに古木であったとされ、京都市の天然記念物にも指定されている。
弾誓の尊像と阿弥陀如来
阿弥陀寺の本尊は本堂中央に安置されている「弾誓上人 植髪の尊像」で、弾誓本人の作と伝わる。
現在も両耳元に弾誓のものとされる髪がみてとれる。
本堂正面右側の阿弥陀如来坐像(作者不詳)は鎌倉時代作の重要文化財。
本来、阿弥陀如来を本尊とする浄土宗のお寺でありながら弾誓上人の尊像を本尊に据えているのは非常に珍しく、これを根拠に阿弥陀寺は「一流本山」と称する。
宝物殿
阿弥陀寺の宝物殿では、弾誓由来のものとされる仏具や皇室から寄進された貴重品を鑑賞できる。
古知谷阿弥陀寺 写真撮影の注意事項
宝物館は撮影不可。
古知谷阿弥陀寺の混雑
空いている日が多い。
古知谷阿弥陀寺の御朱印
300円。
古知谷阿弥陀寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒601-1235 京都府京都市左京区大原古知平町83( →地図でみる)
電車 バス
- 京都バス(系統:19)「古知谷(こちだに)」本堂まで徒歩15分
古知谷行きのバスの本数はかなり少ないため、往復ともにバスを利用するのは現実的ではない。
大原バス停から旧道に入り山門まで徒歩約30分、または大原バス停からタクシーで1000 〜 1500円ほど。
駐車場
山門前に広い駐車場があり、ここから本堂まで参道を登って15分ほど。
参道の上にも数台駐車できるが、道中に一部段差があり車高の低いスポーツカーなどは通行不可。
いずれも駐車料金は無料。