浄住寺の概要
浄住寺は、弘仁元年(810)に嵯峨天皇の勅願所として慈覚大師 円仁(えんにん)を開山として創建されたと伝わり、かつては常住寺と表記されていた。
「太平記」には鬼神に奪われたという釈迦の歯が日本に伝来し、嵯峨天皇が常住寺の石窟に祀ったという記述がある。
弘長元年(1261)葉室定嗣(はむろさだつぐ)が興正菩薩叡尊(こうしょうぼさつえいそん)を開山に招いて中興し、律宗寺院 浄住寺に改められた。
応仁の乱(1467 〜 1477)や永禄十年(1567)の火災で焼失した後、貞享四年(1687)に葉室頼考(はむろよりたか)が再興。
この時に入寺した鉄牛道機(てつぎゅうどうき)によって黄檗宗の寺院となり現在に至っている。
浄住寺の見どころ
境内の新緑と紅葉
浄住寺の境内はもみじに囲まれ、新緑や紅葉の穴場として密かな人気がある。
秋の特別拝観
浄住寺では2017年より秋の紅葉シーズンにあわせて本堂と方丈の特別拝観を実施している。
本堂と寿堂は元禄十年(1697)の建立。江戸時代中期頃に再建されたもので、当時の黄檗宗の堂宇の特徴を色濃く残す貴重な遺構とされている。
方丈は仙台藩四代 伊達綱村(だてつなむら)の屋敷を移築したもので、「伊達騒動」から綱村を逃がすために作られたとされる「武者隠し」の遺構が残る。
その他、狩野永岳筆「雲龍図」などの寺宝も鑑賞できる。
浄住寺 写真撮影の注意事項
三脚禁止。
建物内は庭園のみ撮影可。
浄住寺の混雑
秋の特別公開は日によって混雑するときがある。
浄住寺の御朱印
書き置きのみ。秋の特別拝観時のみ受付。
浄住寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒615-8276 京都府京都市西京区山田開キ町9( →地図でみる)
- →現在地から浄住寺の経路を表示
- →京都駅から浄住寺の経路を表示
電車 バス
- 阪急電車「上桂駅」徒歩15分
- 京都バス(系統:63、73)「苔寺・鈴虫寺」徒歩5分
駐車場
無料の駐車場に数台駐車できるが、秋の特別公開の時期は閉鎖される。
紅葉シーズンは鈴虫寺周辺のコインパーキングなどを利用するとよい。