退蔵院の概要
退蔵院は、応永十一年(1404)に波多野出雲守重道(はたのいずものかみしげみち)が妙心寺の三世 無因宗因(むいんそういん)を開山として創建したのにはじまる。
妙心寺境内にある塔頭寺院の中でも歴史の長い古刹であり、応仁の乱(1467 〜 1477)で荒廃した後の慶長二年(1597)に亀年禅師によって現在地へ再興された。
再建後の方丈では、江戸時代に宮本武蔵が修行したとも言われている。
妙心寺の塔頭の中では珍しく通年公開されている寺院の一つ。
退蔵院の見どころ
国宝「瓢鮎図」
退蔵院は、日本の水墨画の創始者の一人 如拙(じょせつ)が描いた「瓢鮎図(ひょうねんず)」を所蔵している寺院として有名である。
瓢鮎図は「大きなナマズを小さいひょうたんでどう捕獲するか?」という禅の問に対し、京都五山の高僧三十一人がどう答えたかが記されており、日本最古の水墨画といわれる。
国宝の指定も受けており、現在展示されているのは複製品になる。
元信の庭
方丈東にある枯山水庭園は室町時代に狩野元信が作庭したと伝わる「元信の庭」。
常緑樹を植えることで一年中景色が変化しない「不変の美」が表現されているという。
余香苑の桜と紅葉
退蔵院の南側に広がる庭園は昭和時代に中根金作が作庭したもので「余香苑(よこうえん)」と呼ばれる。
国宝の瓢鮎図にあやかりひょうたん池を中心とした池泉回遊式庭園で四季折々の花が楽しめるが、特に桜の名所として知られている。
庭園入口の門をくぐった所で参拝者を迎える紅枝垂れ桜の美しさは圧巻。
人の心の二面性を表現した枯山水「陰陽の庭」とのコントラストも見事である。
退蔵院 写真撮影の注意事項
三脚禁止。
紅枝垂れ桜は人通りの多い庭園入口の門の近くあり、人が写り込まない写真を撮影するには朝イチで並ぶしかない。
また桜全体をフレームにおさめるには広角寄りのレンズが必須。
退蔵院の混雑
平時は空いている日が多い。
桜の季節は開門前から数十人が列をなし混雑する。
退蔵院の御朱印
300円。
退蔵院のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒616-8035 京都府京都市右京区花園妙心寺町35( →地図でみる)
- →現在地から退蔵院の経路を表示
- →京都駅から退蔵院の経路を表示
電車 バス
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妙心寺北門
- 嵐電「妙心寺駅」徒歩5分
- 市バス(系統:10、26)「妙心寺北門前」徒歩すぐ
- JR「花園駅」徒歩8分
- 市バス(系統:91、93)「妙心寺前」徒歩3分
- 京都バス(系統:62、63、65、66、67)「妙心寺前」徒歩3分
妙心寺南門
退蔵院は南門からすぐのところにある。
駐車場
妙心寺の北門、南門の前に無料の駐車場がある。
退蔵院の基本情報
- 名前:たいぞういん / taizouin
- 創建:1404年
- 山号:ー
- 開山 / 開基:無因宗因 / 波多野出雲守重道
- 宗派:臨済宗妙心寺派
- 本尊:観世音菩薩
- 公式情報:http://www.taizoin.com
- 観光エリア:金閣寺・仁和寺・太秦
- 住所:〒616-8035 京都府京都市右京区花園妙心寺町35( →地図でみる)
- 受付時間:9:00 ~ 17:00
- 拝観料:500円
- 所要時間の目安:30分