下鴨神社の概要
正式名称は「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」という。通称の下鴨は「鴨川の下流」に位置することに由来している。
下鴨神社の創建年代は不詳だが、「日本書紀」神武天皇二年(紀元前658)の条に御祭神である「賀茂建角身命(カモタケツヌミノミコト)」に関連する氏族の記述が登場する。
また崇神天皇七年(紀元前90)に社の瑞垣が造営されたという「鴨社造営記」の記述を根拠にこの時代の創建とする説もある。
上賀茂神社を上社(かみしゃ)、下鴨神社を下社(しもしゃ)、2つを合わせて「賀茂社」と総称され、奈良時代以前より国の守り神、皇室の氏神として信仰を集めた。
平成六年(1994)ユネスコ世界遺産に登録されている。
下鴨神社の見どころ
国宝の本殿
現存する東本殿と西本殿は文久三年(1863)の建築で三間社流造(内陣は写真撮影禁止)。共に国宝の指定を受けている。
2つの本殿が国宝に指定されたことで取り壊しが困難になり、21年に一度の式年遷宮は修復のみとなった。
社殿は寛永六年(1629)の再建。
糺の森と鴨川デルタ
下鴨神社の境内を覆う森林は「糺の森(ただすのもり)」と呼ばれる。
糺の森は東京の明治神宮外苑のように人工的に造営した緑地ではなく、下鴨神社創建以前から元々この地に存在した原生林である。
発掘調査では縄文土器、弥生時代の住居跡などが確認され、古来より重要な地であったことを裏付けている。
「京都市の紅葉は下鴨神社で終わる」とも言われ、糺の森の紅葉が終わると京都の本格的な冬が幕を開ける。
また森の南側に位置する賀茂川と高瀬川の合流地点は「鴨川デルタ」と呼ばれ、地元の人の憩いの場として親しまれている。
川を横断する飛び石は映画、ドラマ、アニメのロケ地としても度々登場するほか、8月16日に行われる五山の送り火で「右大文字」、妙法の「法」を鑑賞できる場所としても有名。
摂社 美麗の神の河合神社
下鴨神社の境内にある第一摂社 河合神社は神武天皇の御母神 玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)は日本建国の母と伝承されており、婦道の神、美麗の神、女性守護としての信仰が厚い。
手鏡の形をした絵馬に自分の化粧品でメイクを施し、裏に願い事を書いて奉納する。
河合神社では日本ラグビー 第一蹴の地として信仰されている雑太社(さわたしゃ)に奉納する絵馬も授与される。
5月15日の葵祭
京都三大祭の「葵祭(あおいまつり)」は、上賀茂神社と下鴨神社の例祭である。
下鴨神社では、15日の本祭だけでなく5月3日の「流鏑馬神事(やぶさめしんじ)」なども催される。
本祭当日は「11時40分頃」下鴨神社に行列が到着し、「14時20分頃」上賀茂神社へ向けて出発する。
1月4日の蹴鞠はじめ
毎年1月4日、下鴨神社の境内では蹴鞠を観覧できる。
土用の丑の日 みたらし祭り 足付け神事
毎年土用の丑の日の前後5日間、下鴨神社境内の御手洗池で「足付け神事」が行われる。
元は平安貴族の禊祓いの風習で、御手洗池に足を浸すことで無病息災を祈る。
初穂料300円で誰でも参加可能だが足を拭くタオルなどは持参する必要がある。21:00受付終了。
御手洗池は大人の膝上くらいの水位があり想像より深いため、子連れの場合は目を離さないよう気をつけなければならない。
ご利益 願掛け
- 導きの神
- 開運厄除
- 交通、旅行、操業の安全
- 縁結び
- 安産
- 子育ての神
下鴨神社 写真撮影の注意事項
内陣(本殿)は撮影禁止。
下鴨神社の混雑
人は多いが境内が広いのでさほど気にならない。
下鴨神社の御朱印
300円。
下鴨神社のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒606-0807 京都府京都市左京区下鴨泉川町59( →地図でみる)
- →現在地から下鴨神社の経路を表示
- →京都駅から下鴨神社の経路を表示
電車 バス
- 市バス(系統:1、4、205)「下鴨神社前」徒歩3分
- 叡山電車「出町柳駅」徒歩10分(出町柳駅バス停もあり)
駐車場
境内の西側に有料駐車場がある。
30分200円(上限1200円)。
下鴨神社の基本情報
- 名前:しもがもじんじゃ / shimogamojinja
- 創建:不詳
- 祭神:賀茂建角身命 / 玉依姫命
- 公式情報:https://www.shimogamo-jinja.or.jp
- 観光エリア:上賀茂・北山・下鴨
- 住所:〒606-0807 京都府京都市左京区下鴨泉川町59( →地図でみる)
- 電話:TEL:075-781-0010
- 受付時間:開門時間 6:00 〜 17:00 / 社務所 9:00 〜 16:00
- 拝観料:境内参拝無料 / 不定期の特別拝観は別途初穂料
- 所要時間の目安:30分 〜 1時間