毘沙門堂の概要
大宝三年(703)、文武天皇の勅願を受けた行基は御所の北に出雲寺を創建した。
出雲寺は平治の乱で焼失したが、鎌倉時代初期には平親範(ちかのり)によって平家にゆかりのある太秦の平等寺、五辻の尊重寺、伏見の護法寺を合併する形で再建。
応仁の乱(1467 〜 1467)で再び荒廃した後、寛文五年(1665)に現在の山科 安朱の地に移転して再興された。
毘沙門堂という通称は、江戸時代の再建時に出雲寺から伝えられた最澄作という毘沙門天像(秘仏)を本尊に据えたことに由来。
後西天皇の皇子 公弁法親王が入寺してから門跡寺院となり、天台宗五箇室門跡の一つにも数えられる。
また京都七福神の一つでもある。
境内の建造物は江戸時代の再建時のものが現存しており、近世の門跡寺院の姿を伝えている。装飾には日光東照宮にも通じる手法が用いられているという。
宸殿には狩野益信の襖絵、円山応挙の鯉図などがある。
毘沙門堂の見どころ
無料で参拝できる新緑、紅葉の名所
毘沙門堂の境内はたくさんのもみじに覆われており、無料で楽しめる青もみじ、紅葉の名所として知られる。
勅使門へ続く階段付近は散り紅葉も有名で、晩秋まで楽しむことができる。
前庭の般若桜
毘沙門堂の前庭には般若桜と呼ばれる枝垂れ桜があり、桜の名所としても人気が高い。
山科駅から毘沙門堂へ向かう道沿いにある琵琶湖疏水の桜並木と菜の花も美しい。
庭園 晩翠園
毘沙門堂の宸殿の前には江戸時代初期に作庭された「晩翠園(ばんすいえん)」がある。
心字池を中心とした回遊式庭園だが、観光客が庭に降りることはできない。
毘沙門堂 写真撮影の注意事項
建物内は庭園、縁側方向のみ撮影可能。
境内は立ち入り自由なので、桜や紅葉の写真撮影が目的なら早朝が望ましい。
毘沙門堂の混雑
平時は空いている日が多い。
桜、紅葉シーズンは混雑する。
毘沙門堂の御朱印
300円。
毘沙門堂のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒607-8003 京都府京都市山科区安朱稲荷山町18( →地図でみる)
- →現在地から毘沙門堂の経路を表示
- →京都駅から毘沙門堂の経路を表示
電車 バス
- 地下鉄 東西線「山科(やましな)駅」徒歩20分
- JR琵琶湖線「山科(やましな)駅」徒歩20分
- 京阪京津線「山科(やましな)駅」徒歩20分
駐車場
境内西側(入り口から向かって左側の道を登る)に参拝者用の駐車場がある。
住宅街の細い道を通るため、紅葉シーズンなど繁忙期は運転に注意が必要。
毘沙門堂の基本情報
- 名前:びしゃもんどう / bishamondo
- 創建:703年
- 山号:護法山
- 開山 / 開基:行基
- 宗派:天台宗
- 本尊:毘沙門天
- 公式情報:http://www.bishamon.or.jp
- 観光エリア:山科・醍醐寺
- 住所:〒607-8003 京都府京都市山科区安朱稲荷山町18( →地図でみる)
- 受付時間:境内自由 / 建物内部 庭園は8:30 ~ 16:30(12月 〜 3/15は16:00)
- 拝観料:境内自由 / 500円
- 所要時間の目安:30分 〜 1時間