法界寺の概要
法界寺は、弘仁十三年(822)藤原家宗が慈覚大師 円仁(えんにん)から最澄作という薬師如来の小像を授かり、この地に祀ったのがはじまりという。
永承六年(1051)に日野資業(ひのすけなり)がその小像を胎内におさめた薬師如来像を制作し、薬師堂が建立されて寺院となった。
法界寺は日野家の菩提寺であることから日野薬師とも呼ばれ、周囲の地名にもその名が残る。
また当寺は浄土真宗の開祖 親鸞が生をうけ9歳になるまで暮らした地としても知られている。
国宝の阿弥陀堂は宇治の平等院鳳凰堂と同時期に建立されたもの。平安時代後期、末法思想から逃れるため極楽浄土を具現化すべく各地に建造された典型的な阿弥陀堂建築として名高い。
薬師堂はかつて奈良県 斑鳩にあった伝燈寺の本堂を明治三十七年(1904)に移築したもので、もともとは康正二年(1465)に建てられたという。
法界寺の見どころ
国宝 定朝様の阿弥陀如来坐像
法界寺の阿弥陀堂には阿弥陀如来坐像が安置されており、平等院鳳凰堂や法金剛院の本尊とならび定朝様の三阿弥陀とも称される。
平安時代後期の作で国宝にも指定されているが作者は不詳。
また阿弥陀如来の周囲の漆喰には完全な形で現存するものとしては日本最古の天人壁画が描かれている。
薬師堂と安産・授乳祈願
本堂である薬師堂には薬師如来と十二神将像が祀られているが、いずれも非公開。
本尊の薬師如来には最澄作と伝わる小像が蔵められており、この姿が子を宿した女性を連想させることから安産・授乳祈願の寺として古来から有名であったという。
乳薬師という通称はこの信仰に由来している。
1月14日の法界寺裸踊り
毎年1月14日には法界寺裸踊りが催される。
下帯のみを身に着けた裸の男性信者同士が激しくぶつかりあう奇習で、祭りに用いられた帯は妊婦の腹帯として信仰される。
法界寺 写真撮影の注意事項
お堂内部、仏像は撮影不可。
法界寺の混雑
空いている。
法界寺の御朱印
300円。
法界寺のアクセス
住所と地図、経路のリンク
- 〒601-1417 京都府京都市伏見区日野西大道町19( →地図でみる)
- →現在地から法界寺の経路を表示
- →京都駅から法界寺の経路を表示
電車 バス
- 地下鉄 東西線「石田駅」徒歩20分
- 京阪バス「日野薬師」徒歩すぐ
駐車場
すぐ横に無料の駐車場がある。