京都市では2013年から交通系ICカードの相互利用が始まり、2016年の春頃になってやっとほぼ全ての交通機関でSuica、PASMO、ICOCAなどのICカードが使えるようになりました。
しかしまだいくつかの注意点があるので、京都のICカード事情について知っておいた方がいいことを詳しく紹介します。
京都 ICカード対応状況の早見表
まず結論からまとめると、京都市の電車、バスで使えるICカードは以下の通り。
- ICOCA
- PiTaPa
- PASMO
- Suica
- manaca
- TOICA
- Kitaca
- SUGOCA
- nimoca
- はやかけん
利用 | チャージ | |
---|---|---|
電車 | ||
JR線 | △ | ○ |
京阪線 | ○ | ○ |
阪急線 | ○ | ○ |
近鉄線 | ○ | ○ |
市営地下鉄 | ○ | ○ |
嵐電 | ○ | × |
叡山電鉄 | ○ | △ |
叡山ケーブル | × | × |
バス | ||
市バス | ○ | △ |
京都バス | ○ | × |
京阪バス | ○ | × |
阪急バス | ○ | × |
JRバス | ○ | △ |
チャージができない電車、バスがある
京都市では叡山ケーブル・ロープウェイ以外の全ての交通機関でICカードが利用できますが、上記の表で×をつけてある電車の駅やバスではチャージができません。事前のチャージを忘れないようにしましょう。
チャージ可能な駅(またはコンビニ)であれば、SuicaやPASMOなど関西圏以外のICカードでも問題なくチャージができます。
叡山電車は一部の駅のみチャージ可能
「八瀬・修学院・一乗寺エリア」、「鞍馬・貴船・岩倉エリア」などの観光で乗車することになる叡山電車では、出町柳、修学院、貴船口、鞍馬の主要4駅のみでチャージが可能です。
ただし、貴船口駅と鞍馬駅では駅員がいない早朝や夜遅くの時間帯はチャージができません。
市バス、JRバスは車内でのチャージが可能
京都市バスとJRバスは、停車中に運転手さんにお願いするするとバスの車内でもICカードのチャージが可能。バス車内でのチャージは1000円札しか使えません。
Apple PayやおサイフケータイのモバイルSuicaも使える
iPhoneでも利用可能になったことでじわじわと普及しつつある「モバイルSuica」。
上記のようにSuicaは京都のICOCA、PiTaPaエリアでも問題なく使えるため、Apple Pay、おサイフケータイのモバイルSuicaを京都の電車、バスで利用することもできます。
定期としては使えない
Apple Payやおサイフケータイで利用できるのはあくまでも「Suica」なので、JR東日本の管轄ではない関西圏で定期券として使うことはできません。
オートチャージは利用できない
モバイルSuicaのオートチャージ機能を利用している方もいると思いますが、JR東日本のSuica、PASMOエリア以外ではオートチャージが行われません。
関西圏でモバイルSuicaの残高が足りなくなった場合は、コンビニで現金チャージ、またはアプリから入金しなければなりません。
JR嵯峨野線(山陰線)では園部駅までしかICカードが使えない
JR山陰線の園部駅以北ではすべてのICカードが使えなくなります。在来線で遠出する人は注意しておきましょう。
ICカードの使い方
京都で電車、バスに乗る際のICカードの使い方を紹介します。ほとんどの電車は改札でタッチすればいいだけですが、一部の電車とバスはタッチの仕方が異なります。
京都 バスの乗り方
京都のバスは基本的には後ろ乗り、前降りです。均一料金が設定されているバスでは乗車時に何もする必要がなく、降りるときだけ運転手さんの横に設置してある運賃箱にICカードをタッチすればOK。
乗車した際にICカードをタッチする端末(整理券)があるバス(均一料金の区間外へ行く車両)では、入場時にタッチしておかなければなりません。
2019年春より、一部の混雑路線のみ前乗りの料金先払いになった路線があります。
嵐電(京福電鉄)の乗り方
嵐電は一部のターミナル駅を除き駅に改札はなく、列車もワンマン運行になります。
嵐電は全区間で均一料金なので、降りる時だけ電車の中にある端末にICカードをタッチすればOK。
改札のあるターミナル駅では、普通の電車のように改札にICカードをタッチします。
叡山電車の乗り方
叡山電車も一部のターミナル駅を除き改札がありません。入場時に駅に設置してある端末にタッチして入場し、降りる時は車内の運賃箱にICカードをタッチします。
お得な乗り放題チケットを使うという選択肢もある
京都には、地下鉄1日乗車券、市バスと京都バス1日乗車券、といった乗り放題チケットがあり、交通機関の利用頻度によってはこれらを買ったほうが得になる可能性があります。
ICOCAを使った場合と比べて安くなるか、というのは観光ルートによって異なります。
バス1日乗車券の対象エリア外へ行く場合、差額をICカードで支払うことはできないので注意が必要です。